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【誕生日の夕方】

 

誕生日の夕方は もの悲しく

乾いた空気が 余計にそうさせる

 

秘密をひとつ うちあけよう

 

私は いい年こいて まだまだ誕生日に わくわくするのだ

今週は、あと少しで、明日は・・・とカウントダウン してしまうのだ

だから、その日が終わってしまう時 ああ大切な今日が終わる、と 寂しくなるのだ


数年前 娘の三輪車を引きながら 誕生日の夕方を迎えて 
誰も自分を祝ってくれないような気がしたことがあった

遠い夕焼け空を眺めて 途方に暮れてしまった
そのときの空気も 乾いていた
疲れていたのだ きっと

今日だって なんてことない 一日だった

仕事をして 家事をして 娘の世話をして 何ら変わりの無い日常
しかし 私の心は 潤っていた

 

夕方は 相変わらず 悲しいが

私には たくさんの喜びを見つける術が 身についている

 

また明日は誰かの誕生日で 私の誕生日から一番遠い日になり 誰かの特別な一日

44の私の人生が 始まる

何を思い 何を感じ 何に心を奪われるだろう
ああ去年はこんなこと感じていたなと 思い返せるような毎日を 紡いでいけたら